2010年3月24日水曜日

創作ミュージカル「メロディ」を終えて


皆様のおかげで、盛況で終えることができました創作ミュージカル「メロディ」。ストーリーの原案作りから僕も参加させて頂きましたが、公演を終えて各方面から励ましのお言葉を頂き感謝しております。さて、今回の舞台音楽について僕の目指したものやエピソードについて少し書きたいと思います。ストーリーの題材は、タイトルにあるように音楽。端的に言えば「音楽は、生きる上で必要なのか?」という問いなのですが、これは僕が普段から頭のどこかで考えているテーマだったのかもしれません。音楽は目に見えない触ることのできない芸術ですが、時として強く人の心を揺さぶる力を持っています。そうした音楽の神秘さや素晴らしさを、どう舞台音楽として昇華させていくか自分なりに知恵を絞り、小さなお子さまからお年寄りまで楽しめるよう明快でシンプルな内容になるよう音を選び心に描いた世界を構築していきました。僕にとって舞台音楽の創作は、針の穴に糸を通すような作業の連続でもあるのですが、暗闇のトンネルの向こうに光が見えるような感覚の時や、カメラのピントがピッタリ合うような感覚があるとスルスルと筆が進んでいきます。さて、冒頭で演奏させて頂いた序曲ですが、舞台花道奥で指導スタッフの一人である音大で声楽を学ばれた川村香織先生に一部分を生で歌って頂きました。当初、これを提案させて頂いた時、スタッフの皆さんにポカンとされてしまいましたが僕は、ぜひストーリーに登場する音楽のあふれるダルクローズ王国の亡き女王の歌声のイメージとしてソプラノの歌声をぜひ序曲に織り込みたいと思っていました。説明しない限りは、きっとお客さんには、それが亡き女王の声のイメージとは気づいて頂くことは難しいかもと思いつつも僕の頭の中では、ダルクローズ王国の女王さまのイメージから音楽の女神の周りで天使が戯れている、そんな神々しいイメージにまで大きく発展していきました。このように書くと単なる妄想が激しい人だと思われるかもしれませんが、公演を終えて観賞した方の中には、序曲で涙を流したとおっしゃってくださる方も何人かいて下さりこのミュージカルから何かを感じて頂けたのは、嬉しかったです。とにもかくにも無事に公演が終了できたことを感謝したいと思います。スタッフ、出演者、保護者の皆様方、本当にお疲れ様でした。

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