2012年5月28日月曜日

打ち合わせ

9月に開催予定のティータイムコンサートの打ち合わせでした。高校時代にソルフェージュでお世話になった橋爪圭子先生から依頼を受け今回のコンサートを主催される「なりたまさと」(活動される時は平仮名表記なのだそうです。)さんもご一緒して顔合わせも兼ねての打ち合わせでした。なりたさんは、愛知県芸術劇場で定期公演もされているグランフォニックという男性合唱団の指揮者を務められていてご自身で作詞作曲脚本も手がけられている多才な方です。東海高校時代から慶応義塾大学在学中にも男性合唱団に入られていたそうで、社会人になってからも合唱活動を続け現在に至るそうです。 打ち合わせでは、なりたさんが大手ミシンメーカーとして出発し今はプリンター複合機で有名な某メーカー役員ということと、その会社では以前電子オルガンも販売していた経緯もあるので、電子オルガンと電子キーボードの普及についての話まで及んでしまいました。僕は、打ち合わせをする時、機会があれば電子オルガンの長所を伝えると同時に問題点も相手に提示するよう心掛けています。正しく理解して頂くためです。  電子オルガンは、何でもできる不可能なものは何もないというようなキャッチフレーズでこれまで販売されてきましたが、そんなことはなく苦手なことや問題点もあります。逆に言えばそれが楽器としてのキャラクターにもなりうる訳で、そうした点を今まで見過ごされてきたように思うのです。  今回の打ち合わせでは、以前から提唱している電子オルガンの規格統一についても話したところ、なりたさんも賛同して下さいました。橋爪先生も一緒に懸命に話に耳を傾けて下さいました。電子オルガンに関わるものですとエレクトーンと言えば多くの人が現行のステージアシリーズを一番に思い浮かべますが、レバータイプや木製でカバーをガラガラと開けるタイプの古い機種もエレクトーンです。しかし電子オルガンに関わっていない人から見れば、製作された年代が近ければエレクトーンもドリマトーンもミュージックアトリエもハモンドオルガンもそっくりです。しかし、愛好者の中ではエレクトーン(ドリマトーン)が一番とかやっぱりオールドハモンドでしょというような議論があり、そうした違いの議論は趣味趣向の範疇で、「ハモンドオルガンのような古いレバー式エレクトーンもエレクトーンだけど、それでもエレクトーンが一番なの?それとも最新型だけがエレクトーンで古いエレクトーンはエレクトーンじゃないのか?」という楽器としての根幹部分の問いに対する答えがゆらいでしまうのです。もちろんメーカーや機種によって演奏した時の印象は、違いがあります。ここで言う問題は、楽器をもっと普及一般化させようとした場合に現状のような囲い込みシステムや意識で良いのかという点について問いを投げかけているのです。  こうした議論に僕が長年かけて出した回答と結論は、1、登録商標は特定メーカーの利潤追求につながるため商標を楽器の正式名として普及するのは限界があり公的にも社会的にも理解が得られない。 2、電子オルガンの共通規格を作り基本的な操作性の統一がされなければ楽譜は演奏する楽器の仕様に合わせてアレンジや作曲しなければならずソフトが一般に定着せず楽器として認知されることに行き詰まる。この二点につきます。このような話題にふれることは、同業者間でもデリケートな部分なので少ないのですがコアな話をなりたさん、橋爪先生が親身に聞いて下さったのでついつい熱く話しすぎてしまいました。反省。 男性合唱団グランフォニックホームページ 毎年、名古屋駅で開催されるクリスマスキャロリングで指揮をされる橋爪先生(名古屋二期会理事)。
エレクトーンステージアシリーズ<ヤマハ>
ドリマトーンDTシリーズ<カワイ>
ミュージックアトリエATシリーズ<ローランド>
ハモンドオルガンのスタンダードB3

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