2014年5月19日月曜日

中川第九リポート

前回のブログでクラシック演奏現場における電子楽器や音響技術の現状問題について言及しました。その上で今回の第九演奏で一番気になっていたことは、スピーカーから出る音と生の声、ホール反響音とのミックスです。指揮者の角田鋼亮さんは、以前のブログで紹介させて頂きましたが同じヤマハ音楽教室出身ということもあり、今回ご無理を言ってホールリハーサル時にホール客席に立って頂きスピーカー音とのバランス聴いてもらった上で音響技術者と音響調整について積極的に話し合いの機会を持って頂きました。今まで色々な現場を経験しましたが、クラシック系音楽家は音響技術者にお任せ、音響技術者は音楽家に気を使って何も言えないという場面を良く見てきたからです。前回のブログでも書いた通り、現在の電子楽器の音はCDレベルの音が出ますが、それがホール音響と相重なり生の声、生楽器のパーカッションの音と調和しなければなりません。そのためには音楽作りの責任者である指揮者と音響技術者との間で目指す音や音楽が一致しなければならないのです。 こうした事は、互いを受け入れ尊重し合なければ成立しません。そういった意味でとても嬉しかったことの一つでした。

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